出口戦略とは?
不動産投資では、購入する時を「入口」、売却する時を「出口」と言います。出口戦略とは、購入する段階で売却するまでの収支や時期を考える事です。
区分マンションの投資をする上で重要なのは「出口」を常に頭に入れる事です。そこが無いと運用が難しくなります。
出口戦略が必要な理由
永遠に持ち続けられない
区分マンションは土地を一部しか所有していません。持ち続けたとしても土地がすべて自分の物になるのではなく、多くの所有者の一人になるだけです。
そのため、建物がなくなってしまったら資産価値がほぼゼロになってしまいます。
ゼロになる前に売却するなど行動する必要があります。
自分の意志だけでコントロールできない
一棟もの戸建てと違って、区分マンションは管理や修繕だけでなく建て替えに関しても自分ひとりだけでは決められません。
建物が古くなった場合は修繕や建て替えが検討されるのですが、大規模修繕の時期や必要な金額は理事会で決定されますし、建て替えは住民の一定数以上の賛成が求められます。
その際、自分の考えとは違った動きになる可能性があります。
そのようになる前に、売却を検討しなければならないかもしれません。
出口を考える際に必要な事
売却時の価格
新築であっても中古であっても、売却時にどのくらいの価格になっているかを考えなければなりません。
考えるといっても何も資料が無くてはできないのですが、一般的には近隣のマンションで同じサイズのものが築年数でどのように変化しているか考えると分かりやすいかもしれません。
しかし、その時の景気や立地の人気によって価格は変わっていくので、思慮深く検討する必要はあります。
空室率
入居者は同じ人がずっと入り続けるわけではありません。
そのため、空室率がゼロにはなりません。(オーナーチェンジ物件で退去してすぐに売却の場合はゼロで計算する事もあります)
少なくとも10%程度、銀行の融資審査並みの厳しさで考えるのであれば30~40%程度で計算する事が必要です。
家賃の下落
新築で買ったとしても、いつまでも新築ではありません。建物が古くなればなるほど、家賃を下げないと入居者が入りません。
家賃は年々下がるものとして計算する必要があります。
まとめ
不動産投資は物件の良し悪しがすべてです。購入した時点で8割方収支が確定すると言っても過言ではありません。
その良し悪しを見極める上で、出口戦略を持つ必要があります。
区分マンションは土地ではなく空間の所有で成り立っているものなので、なおさら出口をしっかり見据えて購入・経営しないと大きな損失が生じる可能性があります。他の不動産投資より早め早めの行動が必要です。