不動産投資では、いかに安い物件を仕入れるかが勝負になります。しかし、安いと言っても事故物件である可能性があります。
今回は事故物件に関してご説明していきます。
事故物件とは
事故物件とは、殺人(放火による火災を含む)や自殺などが起こった不動産物件です。法律的には心理的瑕疵(かし)物件と言い、簡単に言えば人が殺されて(自殺を含む)「イヤだな」と思う物件です。
最近では病死や事故死、孤独死なども含まれる場合があります。
告知事項あり
事故物件になると、物件情報には「告知事項あり」と記載されます。
事故物件はその内容を相手に伝えなければいけないのですが、告知義務自体は宅地建物取引業法第47条に「相手方等の判断に重要な影響を及ぼすこととなるもの」とあるのでそれを基にしています。
ですが、どのような内容であるとかどこまでの範囲でという事は法律的に明記されていません。裁判所の判例では売買と賃貸ではそのルールが違います。
売買の告知事項あり
不動産売買では、何年経過しようと所有者が何回変わろうと、知っているのであれば相手方に伝えなければいけません。
伝える事を怠ると、契約解除や違約金の支払いを求められる可能性があります。
賃貸の告知事項あり
不動産賃貸の場合、入居者が入れ替わると告知されない可能性があります。原則的に、事故が生じた時の住民が退去して次の入居者には伝えなければいけません。
しかし、その次の入居者以降は告知しない場合があります。
地方などは噂がいつまでも残るので告知される事が多いのですが、都心などは約3年程度経過すると告知されなくなる可能性があります。
事故物件の調べ方
ネットで調べる
大島てるというサイトがあります。
事故物件の情報をまとめているサイトなのですが、必ずしも正確な情報が掲載されているわけではありませんし、掲載されていない情報の方が多いかもしれません。
周辺に聞き込み
マンションであれば管理人や近隣住民、それ以外の住戸であれば周辺住民に話を聞くとお話頂ける可能性はあります。
ただし、管理人は数年おきに入れ替わりますし、マンションですと賃貸にしている場合はこれも数年おきに入れ替わるので、事故があった事を知らない場合があります。
事故物件 恐い間取り
2012年北野誠のテレビ番組の企画として住み始めてから、7年間で7軒の事故物件に住んでいる、「事故物件住みます芸人」松原タニシ初の著書「事故物件怪談 恐い間取り」(二見書房)があります。
こちらを読んで頂ければ、ちょっと誇張はあるかもしれませんが事故物件が少し分かっていただけるかもしれません。
また、2020年8月28日から「事故物件 恐い間取り」(松竹)というタイトルで映画化されます。
監督は「リング」「クロユリ団地」「スマホを落としただけなのに」などホラーの巨匠・中田秀夫、主演山野ヤマメ役は亀梨和也です。
不動産投資と事故物件
事故物件は「気にする」方が多いので、告知義務があったり金額が安くなったりします。多くの方は、実際住むとなると一歩引いてしまうかもしれません。
ですが、不動産投資の観点で考えると安く仕入れる事ができる事ができるので、売却も安くなってしまいますが利益が生じる可能性はあります。不動産投資で物件を見る時のポイントとして、「自分が住みたい」物件ではなく「利益が出る」物件を考慮しなければなりません。
事故物件であっても、状況によりますが気にしない方も少なからずおられます。
最初から敬遠するのではなく投資対象として検討する事が、買う買わないに関わらず必要なのではないでしょうか。